まずは9月の台風にて被災した方々へ、心よりのお見舞いを致します。朝晩は涼しさも感じるようになってきましたね。いよいよワイン季節到来です。
今回はギリシャといえば!のワインをご紹介します。私もソムリエ試験の時にギリシャワインの代表として勉強したレツィーナワインです。レツィーナとは松脂のことで、ワインに松脂の香りをまとわせたワインでです。松脂と聞くとバイオリンの弓に使うくらいしか想像しませんが、癖が強いイメージで、実はきちんとテイスティングした事すらありませんでした。
ところがギリシャに行って最近のレツィーナワインを飲んでみると、まるで日本酒の樽酒のような爽やかな木の香りがする素晴らしい白ワインでした。どうやら最近の傾向は松脂の香りを抑えて、食事と一緒に楽しむスタイルになっているようです。
クラシワインズでも早速導入を決定。選んだ品種はギリシャ白ワインの女王ともいえるアシリティコです。また生産者は伝統を重視しながらも現代のテイストを取り入れているドメーヌ・エフハリス。最高の組み合わせです。
では早速試飲していきましょう。
テイスティングコメント
色調は中位のレモンイエローと黄緑色のエッジがあります。香りは中位の強さで、アプリコットなどの種の大きい果実と杉のような爽やかな木の香りを感じます。少し熟成香に近いものありますが、おそらくレツィーナの製造工程に由来するものです。味わいは辛口で、やわらかな酸味があります。アルコール度はやや強めで、ミディアムボディです。口に含んで感じるフレーバーは柑橘系と木の香りがバランスよくとけあっています。余韻は短いですが、心地よい杉の香りが広がります。
おすすめの料理
様々な料理とおすすめできますが、特に和食や寿司にピッタリです。樽酒を飲みたくなるシチュエーションを想像してください。チーズはフレッシュなタイプやヤギのチーズなど爽やか系。ギリシャのフェタチーズなどがおすすめです。
来月はギリシャ赤ワイン品種の王様を2種類使った贅沢なワインをご紹介します。どうぞお楽しみに!